水質観測
概説

  河川法は、第1条(目的)で「…流水も正常な機能が維持され、及び河川環境の整備と保全がされるようにこれを総合的に管理する…」と規定しています。  流水の機能は、水量と水質からなります。また水質は河川環境の重要な構成要素です。
  洪水を防止したり農業用水や生活用水を確保するための水量管理の重要性は昔も今も変わりませんが、現代の河川管理では、むしろ水質管理が中心的な課題となってきています。  水質管理とは、具体的には水域の水質を監視し、工場等からの汚濁物の流入を規制・指導し、必要に応じて浄化用水の導入や底泥の浚渫などの浄化対策を実施したりすることです。そして、それらの施策を行うためには、まずその水域の水質を知らなければなりません。すなわち、水質調査は水質管理、ひいては総合的河川管理の最も基本となる作業のひとつなのです。

水質モニター(水質自動監視装置)

 水質モニターは主要水系の主要地点に設置され、工場などの汚濁源の常時監視や、水質異常時の緊急対策などに役立っています。
 測定項目は水温、pH、電気伝導率、濁度、溶存酸素、アンモニア、シアン、CODなどがあります。水辺に設置された観測室内に置かれ、採水ポンプで連続採取された試料水について、上記の項目を連続的に測定・記録し、必要に応じてテレメータシステムによって水質を管理する事務所に伝送することもできます。




水質観測項目

 水質調査項目については、「水文観測データ統計処理要領」の別表を参照して下さい。